マレーシア(ジョホールバル)のコンドが「売れない・貸せない」と言われる理由:売れ残りの統計、価格帯、買い手の限定、これから見る点
SNSでは、マレーシア、特にジョホールバルのコンドを買った日本人が「借り手が付かない」「売れない」と語る投稿が繰り返し話題になります。政府の統計に表れた売れ残りの戸数、商業用地の住居(サービスアパートメント)の集中、外国人の最低購入価格と買い手の限定、為替の影響を整理し、今検討する人が確かめる点をまとめます。
執筆 編集部

この記事で出てくる言葉
| 言葉 | ざっくりいうと |
|---|---|
| 売れ残り(オーバーハング) | 完成から一定期間たっても売れていない新築の住戸 |
| サービスアパートメント | マレーシアでは商業用地に建つ高層住居(詳しく) |
| NAPIC | マレーシア政府の国家不動産情報センター。住宅の統計を公表 |
| 最低購入価格 | 外国人が買える価格の下限。州ごとに決まる |
| RTS | ジョホールバルとシンガポールを結ぶ鉄道。建設中 |
なぜ話題になるのか
SNSでは、円高の時期にジョホールバルでコンドを買い、借り手が付かない、買値を大きく下回らないと売れないという体験談が繰り返し共有されています。個々の事情は分かりませんが、背景には統計にも表れている構造があります。
先に結論
- 政府の統計(NAPIC)では、2026年第1四半期に完成済みで売れ残っているサービスアパートメントが全国で約1.9万戸、そのうち約1万戸がジョホール州に集中している。
- 売れ残りの多くは50万〜100万リンギの価格帯で、地元の多くの買い手の予算より上にある。
- 外国人は州の最低購入価格以上の物件しか買えず、売るときの相手は同じ条件の外国人か、高価格帯を買える地元の人に限られる。
- 新築の在庫が多い間は、中古は新築の値引きや特典と競争することになる。
統計に表れた売れ残り(2026年第1四半期)
| 項目 | 戸数(目安) |
|---|---|
| 住宅の売れ残り(全国) | 約3.3万戸 |
| うちジョホール州 | 約3,900戸 |
| サービスアパートメントの売れ残り(全国) | 約1.9万戸 |
| うちジョホール州 | 約1万戸 |
| うちクアラルンプール | 約4,200戸 |
※ NAPICの2026年第1四半期の報告(各社の要約)に基づく目安です。最新の報告で確認してください。
「売れない・貸せない」が起きる仕組み
- 同じような部屋が多い:高層のサービスアパートメントが同じ時期に大量に完成し、借り手・買い手を奪い合う。
- 買い手が限られる:外国人の最低購入価格と、地元の人の予算の間に買い手の少ない価格帯ができる。
- 新築との競争:開発会社が売れ残りを値引き・特典付きで売ると、中古の価格がそれに引っ張られる。
- 管理の差:入居者の少ない建物は管理費の滞納が増え、共用部の状態が悪くなり、さらに借り手が離れる。
- 為替:円高のときに買った人は、円安になれば円での価値が増える一方、現地の価格の下落が上回ることがある(円で考えるか)。
今、検討する人が確かめること
- 同じ建物・エリアの売れ残りの在庫と、今後完成する戸数。
- 同じ建物の実際の成約価格と家賃(募集価格ではなく)(家賃相場を自分で調べる)。
- 土地の用途(住宅用か商業用か)と、管理費・税の区分。
- 売るときの買い手の条件(最低購入価格、州の許可)(マレーシアで買う流れ)。
- 鉄道・経済特区などの計画が遅れても成り立つか。
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よくある質問
ジョホールバルのコンドは今後回復しますか?
将来の価格や家賃は分かりません。シンガポールとの高速鉄道(RTS)や経済特区の計画は需要を生む可能性がありますが、売れ残りの在庫が多い間は、同じ価格帯の部屋との競争が続きます。計画ではなく、今の在庫・成約価格・家賃の実績で判断してください。
出典・参考
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