ハワイの景気予測、2026年の成長は0.5%に減速
執筆 編集部

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ハワイ大学の経済研究機構(UHERO)は2026年9月25日、2026年7〜9月期の州経済予測を公表しました。表題は「嵐と原油高からの息継ぎなし」。2026年の実質成長率は約0.5%と、2025年の3%超から大きく減速する見通しです。原油の高止まりと、8〜9月に相次いだ2つのハリケーンが主な理由に挙げられています。
発表の内容
| 項目 | UHEROの見通し |
|---|---|
| 実質GDP成長率 | 2026年 約0.5%(2025年は3%超)。2027年は1.5%強、2028年は1.5% |
| 観光客数 | 2026年は0.5%強の減少。2027年に約2%増、2028年に2.5%増。カウアイ島は2026年に6%超の減少 |
| 雇用 | 2026年の雇用者数はわずかに減少。失業率は2.7%に上昇 |
| ホノルルの物価上昇率 | 7月までの12か月で5.6%。2026年平均4.8%、2027年3.3% |
| 住宅ローン金利(30年固定) | 1〜3月期に6%を割った後、8月に6.7%。公表時点で約7%。2027年平均6.7%、2028年6.6%。長期的には6.5%前後に落ち着く見方 |
| 住宅価格(上半期) | 戸建ての中間価格は103万ドルでわずかに上昇。コンドは3%下落 |
| 成約件数(上半期) | 戸建ては前年並み。コンドは2%減 |
| 建設 | 州経済の約6%。雇用は当面4万人超を維持 |
| 原油価格 | 7月初めの70ドル台から120ドル超へ。7〜9月期の平均は91ドル |
住宅について指摘されたこと
月々の返済額は、価格が横ばいでも増えています。 103万ドルの戸建てを頭金20%で買った場合の月々の返済額は、2026年に5,025ドルから5,295ドルへ270ドル増えました。コンドの中間価格の物件では140ドルの増加です。
コンドの管理費は米国の中央値より5割高い水準です。 国勢調査局のデータをもとに、ハワイの集合住宅に住む人が払う管理費の中央値は月800ドル超で、2000年以降に実質で60%上がったとしています。古い建物が多く(コンドの築年の中央値は1970年代)、修繕の積み残しがあることが理由です。
管理組合の積立の基準が2027年に厳しくなります。 連邦の住宅金融機関(ファニーメイとフレディマック)の新しい基準では、管理費のうち修繕の積立に回す最低の割合が10%から15%に上がります。これまでハワイで多く使われてきた、将来の収支の予測を示して10%の積立を免れる方法はなくなる見込みです。基準を満たさない建物の部屋では、連邦の住宅金融機関が買い取る住宅ローンが使えなくなります。
保険料の上昇はまだ続く可能性があります。 一般的な住宅保険の保険料は2024年に13%上がり、ハリケーン保険はそれ以上に上がりました。州で最大手の保険会社は2025年11月にハリケーン・風災の保険料を平均約29%引き上げ、2026年5月には木造の単層壁の貸家でハリケーン保険の更新をやめています。州は2025年にハリケーン救済基金をコンドの管理組合向けに再開し、戸建てへの拡大も検討しています。
郡の固定資産税は、住む人を優遇し、別荘と短期貸しに重くなっています。 ハワイ郡とマウイ郡は、所有者が住む住宅と長期の貸家の税率を下げ、セカンドハウスと短期貸しの税率を上げました。
ハリケーンの被害
| 嵐 | 時期 | 報告書の記述 |
|---|---|---|
| ハリケーン・ララ | 8月下旬 | ハワイ島の南を通過。カウ地区に500〜1,000mmの雨。数百の建物が損壊し、3つの島で約25万件が停電。ハワイ郡の被害の見積もりは1億ドル近く |
| ハリケーン・ロウェル | 9月7日夜 | カテゴリー2でカウアイ島の西約110kmを通過。最大瞬間風速は時速85マイル、雨は最大18インチ(約460mm)。高潮でポイプの海沿いの住宅とコンドの1階が壊れ、島の9割超が停電 |
雨量と風速は報告書のインチ・マイル表記を換算しています。米海洋大気庁(NOAA)は5月の時点で、エルニーニョの発達により中部太平洋のハリケーンが平年より多くなる確率を70%としていました。
投資家にとっての意味(編集部)
- 価格が横ばいでも、持つ費用は上がっています。 金利、管理費、保険料の3つが同時に動いており、利回りの計算は毎年かかる費用を更新して見直す必要があります。管理組合の積立の残高と修繕の予定は管理組合の書類の読み方、管理費に含まれるものはハワイのコンドの管理費で説明しています。
- 2027年の積立15%の基準は、買い手の層にも影響します。 連邦の住宅金融機関が買い取るローンを使う買い手が減る建物は、売るときの買い手が限られます。日本から現金で買う場合も、将来の売却先という形で関係します。
- ハリケーン保険の条件は建物ごとに確かめます。 管理組合の保険と部屋の保険の分担、72時間条項、洪水の扱いはハワイのコンド保険にまとめています。観光客数の直近の動きはハワイの観光客、8月は5.6%減、オアフ島の価格はオアフ島の8月の住宅市場を参照してください。
出典
- UHERO「UHERO Forecast for the State of Hawaiʻi: No respite from storms or oil prices」(2026年9月25日)
- UHERO「2026 Third Quarter — UHERO Hawaiʻi Forecast」(報告書PDF)
- University of Hawaiʻi News「No respite from storms, oil prices, UHERO forecasts」(2026年9月25日)
- 関連記事:ハワイの固定資産税の区分、米国の住宅ローン金利の4つの指標
よくある質問
UHEROとは何ですか?
ハワイ大学マノア校にある経済研究機構(University of Hawaiʻi Economic Research Organization)です。州経済の四半期予測を公表しており、州政府や報道でも参照されます。予測は同機構の見通しで、公的な統計そのものではありません。
この予測は日本からハワイのコンドを買う人に関係がありますか?
価格の予測としてではなく、持つ費用の変化を知る材料として関係があります。報告書は、管理組合の積立の新しい基準、ハリケーン保険の値上がり、郡の固定資産税の区分の変更を具体的に挙げています。いずれも、買った後に毎年かかる費用に効きます。
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補足情報
ハワイ大学の経済研究機構(UHERO)は2026年9月25日、7〜9月期の州経済予測を公表しました。原油高と相次ぐハリケーンで、2026年の実質成長率は約0.5%に下がる見通しです。住宅価格はほぼ横ばいで、戸建ての中間価格は103万ドル、コンドは上半期に3%下落。住宅ローン金利とコンドの管理費、保険料の上昇が持つ費用を重くしています。
出典・参考
- UHERO「UHERO Forecast for the State of Hawaiʻi: No respite from storms or oil prices」(2026年9月25日公表の要約ページ)(2026-10-06 参照)
- UHERO「2026 Third Quarter — UHERO Hawaiʻi Forecast」(報告書PDF。住宅・保険・ハリケーン・郡の財政の節)(2026-10-06 参照)
- University of Hawaiʻi News「No respite from storms, oil prices, UHERO forecasts」(2026年9月25日)(2026-10-06 参照)