本文へスキップ
解説メキシコ

メキシコの電気料金と高料金区分(DAC)

執筆 編集部

集合住宅の冷房設備と配管を描いたイラスト
目次を開く

メキシコの家庭の電気は、連邦電力庁(CFE)と契約します。料金は地域と使用量で区分が決まっていて、たくさん使う家はDAC(Doméstica de Alto Consumo、家庭用の高消費の料金)という別の区分に移されます。DACには国の補助が付いた通常の家庭用の料金が使えず、同じ使用量でも請求額が大きく変わることがあります。

この記事で出てくる言葉

言葉意味
CFE(Comisión Federal de Electricidad)メキシコ連邦電力庁。家庭の電気の契約先
tarifa(タリファ)料金区分。請求書に「1」「1C」「DAC」などと書かれる
recibo(レシボ)電気の請求書。料金区分と使用量が書かれている
kWh(キロワット時)電気の使用量の単位

地域で決まる区分1〜1F

通常の家庭用の料金は、その地域の夏の月平均気温で7つの区分に分かれます。暑い地域ほど、安い料金で使える量が多く設定されています。どの区分に入るかは住所で決まり、所有者が選ぶものではありません。

区分夏の月平均気温の条件DACに移る使用量の上限(月平均)
1条件なし(ほかの区分に当たらない地域)250kWh
1A25℃以上300kWh
1B28℃以上400kWh
1C30℃以上850kWh
1D31℃以上1,000kWh
1E32℃以上2,000kWh
1F33℃以上2,500kWh

CFEの料金表(2026年9月時点の掲載)による。気温の条件は、過去5年のうち3年以上、夏に2か月以上続けてその気温に達したかどうかで判断されます。

DACに入る条件と、戻る条件

  • 入る条件:過去12か月の平均使用量(毎月更新する移動平均)が、上の表の上限を超えたとき。超えると、その住宅はDACに区分し直されます。
  • 戻る条件:12か月の平均が上限を下回れば、通常の家庭用の料金に戻ります。
  • 料金の中身:DACは、固定の基本料金に使用量に応じた料金を足す形です。単価は地域と月ごとにCFEが公表しており、この記事では具体的な金額を載せていません(地域による差が大きいため、物件の請求書で確かめてください)。

平均で判断するため、暑い時期の数か月だけ多く使っても、すぐにDACに入るとは限りません。逆に、いったんDACに入ると、使用量を減らしても戻るまで数か月かかることがあります。

DACに入りやすい物件

  • 民泊で貸している部屋:宿泊客はエアコンを長く使いがちで、空室の期間がなければ使用量が積み上がります(民泊の規制と税はメキシコの民泊)。
  • エアコン・プール・電気温水器が多い一戸建て:特に海沿いや内陸の暑い地域。
  • 管理会社が家具付きで長期に貸している部屋:電気代を家賃に含める契約だと、借り手の使い方がそのまま所有者の負担になります。

区分の上限が低い涼しい地域(例:標高の高い内陸の都市)では、暑い地域より少ない使用量でDACに入ります。地域ごとの区分は住所で決まるため、同じ都市でも請求書で確かめます。

買う前・貸す前に確かめること

  1. 直近12か月分の請求書:料金区分(tarifa)、使用量、DACかどうか。売主や管理会社に見せてもらいます。
  2. 契約の名義:信託(フィデイコミソ)で持つ物件でも、電気の契約名義を誰にするかは引き渡しのときに決めます(日本から管理する)。
  3. 電気代を誰が払うか:長期で貸すなら、家賃に含めるか、借り手の負担にするかを契約で決めます(長期で貸す)。民泊なら、宿泊料に見込んでおく費用です。
  4. 設備:エアコンの台数と年式、電気温水器かガスか、プールのポンプ。建て替えや交換の予定も聞いておきます。
  5. 太陽光発電:屋根に太陽光パネルを付けてCFEの送電網につなぐ契約(interconexión)もあります。条件と手続きはCFEの案内で確かめてください。

収支の試算で気をつけること

収支を試算するときは、電気代を「固定費」として一律に置くより、請求書の実績の月ごとの差を見るほうが実態に近くなります。特に、DACかどうかで年間の電気代が変わるため、試算の条件に「通常の区分」「DAC」のどちらで計算したかを書いておくと、後で見直しやすくなります。

次に読む

よくある質問

DACに入ったら、使用量を減らせば元の料金に戻りますか?

CFEの説明では、過去12か月の平均使用量が地域の上限を下回れば、通常の家庭用の料金に戻ります。平均は12か月の移動平均なので、使用量を減らしてもすぐには戻らず、数か月かかることがあります。

自分の物件がどの料金区分か、どこで分かりますか?

電気の請求書(recibo)に料金区分(tarifa)が印字されています。購入前なら、売主や管理会社に直近12か月分の請求書を見せてもらうと、区分と使用量、DACかどうかが分かります。

相談する

メキシコの購入費用や手続きについて、ご相談ください

「予算に合う国を知りたい」「契約前に何を調べればよいか」など、今気になっていることをお寄せください。編集部が内容を確認し、調べる項目や参考になる記事をメールでご案内します。相談は無料。物件の勧誘は行わず、提携エージェントのご紹介はご希望の場合に限ります。

メキシコの購入費用・進め方を相談する
  1. フォームから送信(名前とメールアドレスのみ必須)
  2. 編集部が内容を確認し、メールで返信します
  3. ご希望があれば、提携エージェントへの取り次ぎをご案内します(共有はご本人の希望を確認したうえで)

本サイトはエージェント向け集客支援を事業とする株式会社Sumieが運営しています。ご紹介先から報酬を受けることがありますが、ご相談の内容や判断に影響しないよう運営しています。

補足情報

メキシコ連邦電力庁(CFE)の家庭用の料金は、地域の夏の気温で区分1〜1Fに分かれ、過去12か月の平均使用量が区分ごとの上限(250〜2,500kWh/月)を超えると高料金区分のDACに移ります。民泊やエアコンの多い物件で確かめることをまとめました。

出典・参考

  1. CFE — Tarifa DAC(Servicio doméstico de alto consumo)。2026年9月22日時点の掲載内容を web.archive.org で取得(2026-10-02 参照)
  2. CFE — 家庭用の料金表(Tarifas 1, 1A〜1F)。web.archive.org で取得(2026-10-02 参照)