取得費(ベーシス)とは:売却益を計算するときに売却額から差し引く、物件の取得にかかった金額。米国と日本の違い
取得費(米国ではベーシス)は、物件を売ったときの利益を計算するために、売却額から差し引く金額です。購入価格に購入時の費用や改良の費用を加え、減価償却した分を差し引きます。米国の申告と日本の申告で計算が別になること、為替の換算、書類を残す大切さを説明します。
執筆 編集部

定義
取得費(米国ではベーシス、Basis)は、物件を売ったときの利益(譲渡所得)を計算するために売却額から差し引く金額です。
利益 = 売却額 − 取得費 − 売却にかかった費用
取得費は、おおむね次のように計算します。
取得費 = 購入価格 + 購入時の費用 + 改良の費用 − 減価償却した額
米国と日本で別に計算する
| 項目 | 米国の申告 | 日本の申告 |
|---|---|---|
| 通貨 | 米ドル | 円(取得時・売却時の為替で換算) |
| 減価償却 | 米国の方法(住宅は27.5年の定額法) | 日本の方法(耐用年数・中古の計算) |
| 取得費の結果 | 米国の減価償却を引いた額 | 日本の減価償却を引いた額 |
同じ物件でも、両国の取得費と利益は一致しません。為替の動きも日本の利益に含まれます(円安のときに売ったほうがいいですか?)。
投資家に関係する点
- 購入時の売買契約書・決済の明細(クロージングの書類)、改良工事の請求書、毎年の減価償却の計算を保管します。書類がないと取得費を証明しにくくなります。
- 日本では、取得費が分からない場合に**売却額の5%**とみなす方法がありますが、実際より不利になることが多いです。
- 1031交換をした場合、米国の取得費は前の物件から引き継がれます(1031交換とは)。