減価償却とは:建物の取得費を耐用年数に分けて費用にする考え方。日本と米国の計算の違い、海外中古建物の扱い
減価償却は、建物や設備の取得にかかったお金を、一度に費用にせず、使える年数(耐用年数)に分けて毎年の費用にする会計・税務の考え方です。土地は対象外であること、日本の耐用年数と中古建物の計算、米国の住宅の27.5年、2021年分からの個人の海外中古建物の赤字の扱い、売却時の影響を説明します。
執筆 編集部

定義
減価償却は、建物や設備のように長く使うものの取得費を、使える年数(耐用年数)に分けて、毎年の費用にする考え方です。実際にお金が出ていくわけではない費用のため、所得の計算を小さくします。
土地は減価償却の対象外です。購入価格を土地と建物に分ける必要があります。
日本の申告での計算(概要)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 耐用年数(新築) | 鉄筋コンクリート造の住宅47年、木造の住宅22年など |
| 中古の建物 | 残りの耐用年数を見積もる、または簡便な方法(経過年数から計算)を使う |
| 方法 | 建物は定額法 |
| 家具・設備 | それぞれの耐用年数で計算 |
個人の海外中古建物:2021年分から、耐用年数を簡便な方法などで計算した海外の中古建物の減価償却で生じた不動産所得の赤字は、他の所得と相殺できません(税金の総まとめ、個人と法人のどちらで持つ?)。
米国の申告での計算(概要)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住宅の賃貸物件 | 27.5年の定額法 |
| 土地 | 対象外 |
| 売却時 | 過去の減価償却の分は、売却益の計算で取得費から差し引かれ、その部分に特別な税率が適用される |
投資家に関係する点
- 同じ物件でも、日本と米国で減価償却の額が違い、取得費と売却益も違います(取得費(ベーシス)とは)。
- 減価償却で所得が小さくなっても、売却時に取得費が小さくなって利益が大きくなるため、税が後に回る面があります。
- 土地と建物の割合の決め方(評価額の比率など)は、税理士に確認します。