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ニュースタイ

バンコクの高級住宅地で名義貸しの一斉捜索、11人逮捕

執筆 編集部

建物模型と資料を広げ、虫眼鏡で情報を確かめる様子のイラスト
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タイ警察は2026年10月10日(土)、バンコクの高級住宅地4か所で計17か所を捜索し、外国人11人を逮捕しました。外国人がタイ人の名義を借りた会社(ノミニー会社)を通じて、本来は持てない住宅と土地を所有していた疑いです。Bangkok Post・Khaosod English・Nation Thailand などが10月10日に報じました。外国人による法律に反する不動産所有の取り締まりの「第8段階」と位置づけられています。

報道の内容

項目報道された内容
日付2026年10月10日
捜索した場所高級住宅地4か所・計17か所。バンナー〜スワンルワン、バンナー〜外環状道路、ラーマ9世通り〜シーナカリン通り、クルンテープ・クリーター通りの周辺
対象の住宅と土地94戸。土地は33ライ(約5.28ヘクタール)超
資産の額60億バーツ超(約1億7,900万ドル)
所有していた会社タイ人を名義上の株主にしたとみられる会社95社
逮捕状外国人86人分
逮捕者11人(中国籍10人、米国籍1人)
名義人とみられるタイ人156人(Khaosod English)
会社の設立に関わった疑い法律事務所・仲介業者8社(Khaosod English)
物件の価格帯ラーマ9世〜シーナカリンの住宅地で1戸5,000万〜6,900万バーツ、クルンテープ・クリーターの住宅地で7,700万〜9,800万バーツ(Bangkok Post)
捜査のきっかけ在タイ中国大使館から、中国で手配中の容疑者3人についての情報提供
関係機関入国管理局、首都圏警察、資金洗浄取締局(AMLO)。事業開発局(会社登記)、土地局、歳入局、地方行政とも連携

逮捕者や関係者の中には、中国で殺人・詐欺の容疑で手配されていた人物や、国際刑事警察機構(インターポール)の手配書が出ている人物が含まれると報じられています。報道は、オンライン詐欺やオンライン賭博の組織とのつながりも捜査の対象としています。

住宅と土地の扱いは、報道によって書きぶりが違います。Bangkok Post は「60億バーツ超の資産を押収」、Khaosod English は「押収または凍結の対象」、Nation Thailand は「引き続き調べる」としています。この記事では、差し押さえが確定したかどうかは確認できていません。

外国人の所有ルール

今回の捜索は、タイで外国人が持てる不動産の範囲に関わります。要点は次のとおりです。

種類外国人の扱い
土地土地法により原則として所有できない。土地付きの一戸建て・タウンハウス・ヴィラも同じ
コンドミニアム建物の専有面積の合計の49%までが外国人枠。枠の範囲で外国人名義の区分所有ができる
土地のリース登記できる賃借期間は最長30年。建物は自分の所有にできる
タイ法人外国人の持分は原則49%まで。外国人が実質的に支配する目的でタイ人の名義を借りる(ノミニー)と、外国人事業法や土地法に反すると判断される可能性がある

報道によると、今回の会社はタイ人が株式の51%を持つ形をとり、外国人の持分を49%以内に見せていたとみられています。株主として名前のあるタイ人が実際には出資していない、会社が不動産を持つ以外の事業をしていない、といった点が名義借りの判断の材料になります。詳しくはタイで「会社名義なら土地・戸建てを持てる」という話の危うさとタイで外国人が買えるもの・買えないもので説明しています。

投資家にとっての意味(編集部)

  • 取り締まりは段階的に続いています。 今回は第8段階とされ、会社登記・土地・税の当局が会社の株主や資金の出どころを照合しています。名義借りの会社で持った住宅は、捜査の対象になると売却や相続の手続きが止まるおそれがあります。
  • 「会社を作れば戸建てが持てる」という案内には注意が要ります。 今回の対象は土地付きの住宅で、会社の設立を手伝った法律事務所や仲介業者も調べられていると報じられています。勧めた側が責任を負うとは限りません。個別の形が法律に沿っているかは、タイの弁護士に確かめてください。
  • コンドの外国人枠での区分所有は、今回の捜索の対象として報じられていません。 ただし、コンドでも外国人枠や海外からの送金の証明(FET)の手続きは欠かさず確認します。購入の流れはタイのコンドミニアム購入ガイドにあります。

出典

  • Bangkok Post「11 foreign suspects arrested in nominee crackdown」(2026年10月10日)
  • Khaosod English「Thai police raid 4 luxury housing estates in alleged 6-billion-baht nominee network」(2026年10月10日)
  • Nation Thailand「Police target 6bn-baht foreign nominee network across Bangkok luxury estates」(2026年10月)
  • The Thaiger「Bangkok police arrest 11 foreigners in nominee property raids」(2026年10月)

タイ警察・土地局の公式発表の原文と、適用された法律の条文は、2026年10月13日時点で確認できていません。これまでの第1〜7段階の件数・金額も確認中です。

この記事は報道の内容を伝えるもので、個別の取引や所有の形が法律に沿っているかを判断するものではありません。個別の判断は、タイの法律の専門家にご相談ください。

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補足情報

タイ警察は2026年10月10日、バンコクの高級住宅地4か所・17か所を捜索し、タイ人の名義を借りた会社を通じて住宅と土地を持っていた疑いで外国人11人を逮捕したと現地紙が報じました。対象は94戸・95社、資産は60億バーツ超とされます。

出典・参考

  1. Bangkok Post「11 foreign suspects arrested in nominee crackdown」(2026年10月10日。国家警察長官の記者会見の内容、関係機関、手配中の容疑者)(2026-10-13 参照)
  2. Khaosod English「Thai police raid 4 luxury housing estates in alleged 6-billion-baht nominee network」(2026年10月10日。名義人とみられるタイ人の数、関与が疑われる法律事務所等)(2026-10-13 参照)
  3. Nation Thailand「Police target 6bn-baht foreign nominee network across Bangkok luxury estates」(2026年10月。土地の面積、事件の件数、資金の出どころの調査)(2026-10-13 参照)
  4. The Thaiger「Bangkok police arrest 11 foreigners in nominee property raids」(2026年10月。容疑の内容の照合)(2026-10-13 参照)