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解説ハワイ

ハワイの観光客はどこに泊まるか

執筆 編集部

予約カレンダー、キーカード、タオルで賃貸運営を表したイラスト
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2026年1〜8月:6割がホテル、コンドは15%

空路で来た観光客659万5,334人(前年比+1.7%)の宿泊先は次のとおりです。複数の宿を使う人がいるため、合計は100%を超えます。

宿泊先人数(1〜8月)割合前年比
ホテル383万8,068人58.2%−1.3%
コンドミニアム100万2,258人15.2%+10.1%
タイムシェア69万6,200人10.6%+29.9%
貸し別荘(レンタルハウス)69万1,946人10.5%−3.8%
友人・親族の家66万5,637人10.1%−3.0%
クルーズ船10万340人1.5%+28.3%
B&B5万3,722人0.8%−3.7%

数字はDBEDTの8月の月次統計(速報値)から、1〜8月の累計を計算しました。前年比の伸びが大きいのはタイムシェアとコンドで、ホテルと貸し別荘は減っています。8月だけを見ると、ホテルは7.9%減、貸し別荘は11.5%減、タイムシェアは17.0%増でした。8月はハリケーンの影響で観光客そのものが5.8%減った月です(8月の観光客数のニュース)。

出発地で宿泊先が大きく違う

出発地(1〜8月)観光客数ホテルコンドタイムシェア貸し別荘友人・親族
米国西部346万2,566人52.2%16.7%12.3%11.2%11.5%
米国東部184万64人59.6%13.6%10.4%12.0%10.7%
日本47万7,032人79.4%14.2%8.1%0.3%1.4%
カナダ25万2,907人53.1%22.8%11.6%9.9%7.9%

日本からの観光客は、貸し別荘をほとんど使いません。コンドに泊まる人は14.2%いますが、人数にすると6万7,602人で、米国西部からコンドに泊まる人(57万7,653人)の1割ほどです。日本人の9割以上はオアフ島だけに滞在します(1〜8月、オアフ島のみ43万2,834人)。

コンドと貸し別荘の借り手の中心は、米国西部とカナダからの人です。米国西部からの観光客は、1〜8月にオアフ島だけに滞在した人が3.1%減り、隣の島だけに滞在した人が4.4%増えました。

宿泊施設の数:島ごとの構成

DBEDTは毎年、宿泊施設の客室数を数えています(Visitor Plant Inventory)。2025年の州全体は8万5,227室で、前年より2.6%増えました。

島(2025年)ホテルコンドホテルタイムシェアバケーションレンタル
オアフ島2万7,797室3,798室4,008室4,722室
マウイ島7,643室2,707室3,978室7,297室
ハワイ島5,822室278室2,102室3,340室
カウアイ島3,203室864室2,821室2,603室
州全体4万4,785室7,727室1万2,916室1万8,211室

州全体のうち、ホテルが52.5%、バケーションレンタルが21.4%、タイムシェアが15.2%、コンドホテルが9.1%です。コンドホテルは2015年の1万942室から2025年の7,727室まで減り続けています。タイムシェアは2024年から6.0%増えました。マウイ島はバケーションレンタルの客室数がホテルに近く、オアフ島はホテルが中心という違いがあります。

この表のバケーションレンタルは、DBEDTが調査票で数えた施設の数です。同じ報告書には、掲載サイト(Airbnb、Vrbo など)のデータから数えた供給数も載っていて、2025年1〜10月の平均で州全体3万2,229室(オアフ島9,245室、マウイ島9,703室、ハワイ島8,108室、カウアイ島4,936室)でした。数え方が違うため、2つの数字は一致しません。掲載サイトの数字には、許可のない貸し出しも含まれます。

短期貸しの稼働率と単価

DBEDTは短期貸しの稼働率と単価も毎月公表しています(Vacation Rental Performance Report。掲載サイトのデータをもとにし、ホテルとタイムシェアの部屋は除く)。

地域(2026年1〜8月)稼働率前年差平均単価(1泊)前年比
州全体53.0%+2.1ポイント521.96ドル+6.8%
オアフ島57.8%+2.8ポイント415.74ドル+1.4%
うちワイキキ63.6%−1.0ポイント353.16ドル+4.0%
マウイ島52.2%+1.9ポイント646.31ドル+11.0%
ハワイ島48.1%+1.1ポイント411.96ドル+2.5%
カウアイ島54.4%+3.6ポイント605.26ドル+6.1%

8月単月の州全体の稼働率は46.8%で、同じ月のホテルの72.7%を大きく下回ります。平均単価は短期貸しが528ドル、ホテルが372ドルでした。短期貸しの単価は清掃料などの手数料を含む「合計料金」で、1部屋に泊まる人数も多いため、ホテルの料金と同じ目線では比べられません。

稼働率が5割前後ということは、1年の半分は空いている計算です。収支の試算で稼働率を7〜8割に置くと、実績と大きくずれます。ワイキキは稼働率が高い一方で単価が低く、マウイ島とカウアイ島は単価が高い一方で稼働率が5割台という違いもあります。

投資の計画で見ておくこと

  • 借り手は米国西部とカナダ:コンドや貸し別荘に泊まる人の多くは米国西部からで、日本からの観光客は数が小さいです。日本人向けをうたう物件でも、予約がどこから来ているかを管理会社の実績で確かめます。
  • タイムシェアとの競合:タイムシェアに泊まる人は1〜8月に3割増え、客室数も増えています。同じ米国西部の家族連れを取り合う関係にあり、コンドの短期貸しの単価と稼働に影響しうる動きです。
  • 島で収支の形が違う:オアフ島は稼働率が高く単価が低い、マウイ島とカウアイ島はその逆です。管理費や保険の水準も島で違うため、同じ利回りの数字でも手取りは変わります(オアフ島以外で買うときの違い)。
  • 貸せる場所かどうかは別の問題:稼働率の統計は許可の有無を区別しません。オアフ島ではリゾート地区以外の短期貸しが原則認められず、建物の規約で禁じられることもあります(短期賃貸の規制、ワイキキのコンドホテル)。
  • 税の登録:短期で貸すと、州の一般消費税と宿泊税の登録と納付が要ります(GET・TAT)。

自分で確かめる方法

確かめることどこで
観光客の宿泊先(月ごと・出発地ごと)DBEDT の Visitor Statistics ページ → Monthly Highlights の Excel。「ACCOMMODATIONS」の行に Hotel / Condo / Timeshare / Rental House の人数。出発地ごとのシート(US West、Japan など)も同じ形
宿泊施設の客室数DBEDT の Infrastructure Reports ページ → Visitor Plant Inventory(年1回。島と地区ごとの表、施設の一覧の Excel)
短期貸しの稼働率と単価同じページの Hawai‘i Vacation Rental Performance Report(毎月。島と主な地区)
ホテルの稼働率と単価同じページの Hawai‘i Hotel Performance Report(毎月)
貸してよい場所か郡(オアフ島はホノルル市郡の計画許可局 DPP)の短期貸しの規則と、建物の管理規約

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調査の方法と注記

宿泊先の人数と割合は、DBEDTが2026年9月30日に公表した8月の月次統計(Excel、速報値)の「Plan to stay in」の行から、1〜8月の累計の人数を取り、空路で来た観光客の総数で割って計算しました。観光客が複数の宿を使う場合は重複して数えられるため、割合の合計は100%を超えます。出発地ごとの割合も同じ方法です。宿泊施設の客室数はDBEDTの2025年版 Visitor Plant Inventory、短期貸しの稼働率と単価は同局の2026年8月の Vacation Rental Performance Report(Lighthouse 社のデータ。2026年7月に重複排除の方法が変わり、過去の数字も計算し直されています)によります。稼働率の統計は許可の有無を区別せず、貸し出しが認められるかどうかは郡の規則で決まります。

この記事で出てくる言葉

言葉ざっくりいうと
DBEDTハワイ州の経済開発観光局。観光の統計をまとめる州の機関
コンドホテル区分で売られ、ホテルとして運営される建物(詳しく)
タイムシェア1年のうち決まった期間だけ使う権利を買う仕組み
バケーションレンタル旅行者向けの短期の貸し出し。コンドの部屋や一戸建て
客室稼働率貸せる日数のうち、実際に泊まった日数の割合
平均単価(ADR)泊まった1泊あたりの平均の料金

ハワイのコンドを買って観光客に貸す計画では、「観光客が何人来るか」より「どんな宿に泊まるか」が収入に効きます。州の経済開発観光局(DBEDT)は毎月、観光客に宿泊先を聞いた結果と、短期貸しの稼働率を公表しています。

よくある質問

日本人の観光客を相手にした短期貸しは成り立ちますか?

統計の上では小さな市場です。2026年1〜8月に日本から来た観光客のうち、貸し別荘に泊まった人は0.3%で、コンドミニアムは14%、ホテルは79%でした。コンドや貸し別荘の借り手の中心は米国西部とカナダからの人です。日本人向けをうたう物件でも、実際の予約がどこから来ているかを管理会社の実績で確かめてください。

統計の『コンドミニアム』と『貸し別荘』は何が違いますか?

観光客に『どこに泊まる予定か』を聞いた答えの区分です。コンドミニアムは区分所有の建物の部屋で、ホテルのように運営される部屋(コンドホテル)と、所有者が個別に貸す部屋の両方を含みます。貸し別荘(レンタルハウス)は一戸建てなどの貸し出しです。短期貸しの稼働率の統計は、掲載サイトに載った部屋と家を合わせて集計しており、許可の有無は区別していません。

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補足情報

ハワイ州の経済開発観光局(DBEDT)の統計では、2026年1〜8月に空路で来た観光客のうちホテルに泊まった人は58%、コンドミニアムは15%、タイムシェアは11%、貸し別荘は10%でした。日本からの観光客はホテルが79%で、貸し別荘はほとんど使いません。宿泊施設の数、短期貸しの稼働と単価を含め、短期貸しの需要を公的な統計で確かめる方法をまとめました。

出典・参考

  1. Hawaii DBEDT「Monthly Visitor Statistics — August 2026 Highlights」(Excel。ACCOMMODATIONS の行:Plan to stay in Hotel / Condo / Timeshare / Rental House など、8月と1〜8月の人数)(2026-10-02 参照)
  2. Hawaii DBEDT「August 2026 Visitor Statistics Press Release」(出発地ごとの宿泊先の割合)(2026-10-02 参照)
  3. Hawaii DBEDT「2025 Visitor Plant Inventory」(州と島ごとの宿泊施設の客室数。ホテル、コンドホテル、タイムシェア、バケーションレンタル。Lighthouse 社による掲載サイト上の供給数の表を含む)(2026-10-02 参照)
  4. Hawaii DBEDT「August 2026 Hawai‘i Vacation Rental Performance Report」(短期貸しの供給・需要・稼働率・平均単価。8月と1〜8月。Lighthouse 社のデータ)(2026-10-02 参照)
  5. Hawaii DBEDT — Visitor Statistics(月次統計の一覧ページ)(2026-10-02 参照)