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ニュースタイ

バンコクの洪水で新築コンドの発売延期、1,000戸超

執筆 編集部

建物模型と資料を広げ、虫眼鏡で情報を確かめる様子のイラスト
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2026年9月末の大雨でバンコクと周辺県が広い範囲で浸水し、7〜9月に発売を予定していた新築コンド3案件・あわせて1,000戸超が延期されました。Bangkok Post が2026年10月6日、Savills(Thailand)の集計として報じたものです。延期された案件の一部は、浸水の被害が大きかったバンコク東部にあります。

報道の内容:7〜9月期のバンコクのコンド市場

項目数字(Savills の集計、Bangkok Post 2026年10月6日)
洪水で発売を延期した新築コンド3案件・1,000戸超(7〜9月に発売予定だった)
7〜9月期に発売された新築コンド8案件・3,737戸・約463億バーツ
新規供給の前期比80.4%増。ただし開発会社は在庫の処分と資金繰りを優先し、水準は低いまま
発売が集中した場所ルンピニ公園の周辺、チャオプラヤー川沿い、大学の周辺(学生向け)
予定どおり発売した案件の予約販売あわせて200億バーツ超
売り出し中のコンドの総数(7〜9月期末)16万7,841戸。うち売れたのは10万3,191戸(61.5%)
売れ残り6万4,650戸(38.5%)。1平方メートル5万1〜15万バーツの中価格帯が中心
2026年の年間の新規発売の見込み約2万戸。2025年より20%多いが、コロナ前の平均は下回る
完成済みの在庫の値引き一部の開発会社は50%超の値引きで処分

Savills は、残りの2026年は「買い手が有利な市場」が続き、開発会社は新規供給より在庫の処分を優先するとみています。中心部の高級コンド、とくにブランド付きのレジデンスは、富裕層と外国人の需要で比較的強いとも伝えています。

洪水の被害:東部の地区と周辺県

項目数字(現地報道)
被害を受けた人(10月4日6時、DDPM)326万2,676人・117万1,165世帯。27県とバンコク
バンコクの被害世帯32万9,000世帯。死者4人
被害の大きい周辺県サムットプラカン県22万3,346世帯(死者8人)、パトゥムターニー県16万9,724世帯、アユタヤ県5万3,457世帯
全国の死者(10月5日、AP)9月中旬以降、8県で31人
バンコクの被害の大きい地区(9月28日、Bangkok Post)ラートクラバン区(被災者最大4万人)。バーンカピ区、カンナヤオ区、ラックシー区、サパーンスーン区で水位が高い
中心部スクンビットとシーロム・サトーンは地盤が高く排水もよいと報道
政府の対応バンコク全50区を災害区域に指定。9月28〜29日をバンコク・ノンタブリー・パトゥムターニー・サムットプラカンの公的部門の特別休日に。復旧予算41億バーツ超を承認
チャオプラヤー・ダムの放流(10月5日、RID)毎秒2,500立方メートルを維持。バンコクと周辺県の堤防は越えない見込みだが、堤防の外側の川沿いは注意が必要

被害の人数は日ごとに更新されています。上の表はそれぞれの報道の時点の数字です。

投資家にとっての意味(編集部)

  • 発売の延期は、供給が後ろにずれたということです。 売れ残りが6万4,650戸ある市場で、完成済みの部屋の値引き処分も続いています。供給が減ったから家賃や転売価格が上がる、とも、需要が弱まったとも、この時点では言えません。REIC(不動産情報センター)の4〜6月期の集計では、バンコク首都圏のコンドを今の速さで売り切るのに約39か月かかるとされていました(バンコク首都圏のコンド販売、4〜6月期は19.5%増)。Savills と REIC は対象の範囲と数え方が違うため、戸数を直接比べることはできません。
  • 浸水した地区と、水が出なかった地区がはっきり分かれました。 報道で名前が挙がるのはラートクラバン、バーンカピ、カンナヤオ、ラックシー、サパーンスーンなど東部・北部の区です。物件を検討している人は、その区が今回どうだったかに加えて、建物の地下駐車場や電気室がどこにあるか、管理組合が水害の保険に入っているかを確かめる材料になります。すでに持っている部屋が浸水した場合の手順は海外の部屋が浸水したらにまとめています。
  • 川沿いの物件は、堤防の内側か外側かで条件が違います。 RID はダムの放流で川の水位が上がっても堤防は越えない見込みとしつつ、堤防の外側の川沿いは注意が必要だとしています。チャオプラヤー川沿いは眺望で人気のある場所ですが(バンコクのエリアの見方)、建物の敷地が堤防のどちら側にあるかは、建物ごとに確かめる必要があります。

自分で確かめる方法

確かめることどこで
被害の最新の集計防災減災局(DDPM、disaster.go.th)の日報。現地紙(Bangkok Post、Nation Thailand)が英語で要約
川の水位とダムの放流王室灌漑局(RID、rid.go.th)、国家水文情報データセンター(thaiwater.net)
浸水の範囲の衛星画像GISTDA(タイ地理情報・宇宙技術開発機構)の災害ポータル(disaster.gistda.or.th)
発売延期の案件開発会社がタイ証券取引所(SET)に出す開示。報道では案件名は出ていません
コンド市場の四半期の統計REIC のプレスリリース(reic.or.th)。Savills など民間の集計とは範囲が違います

出典

  • Bangkok Post「Floods delay condo launches in Bangkok」(2026年10月6日)
  • Nation Thailand「DDPM reports 3.26m people hit by Thai floods on Oct 4」(2026年10月4日)
  • Nation Thailand「RID expects Bangkok defences to hold at 2,500m³/s on Oct 5」(2026年10月5日)
  • Bangkok Post「Bangkok floods 2026: In brief」(2026年9月28日)
  • AP(ABC News 配信)「Thailand braces for more rain as death toll from recent flooding hits 31」(2026年10月5日)

バンコク都(BMA)の排水局が公表している浸水しやすい地点の一覧と洪水対策計画は、2026年10月6日時点で日本から接続できず、この記事では確認していません。

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補足情報

2026年9月末からのバンコクの洪水を受け、7〜9月に発売予定だった新築コンド3案件・1,000戸超が延期されたと、不動産サービス会社 Savills の集計をもとに現地紙が10月6日に報じました。バンコクの7〜9月期の新規発売は8案件・3,737戸、売り出し中の在庫は6万4,650戸。防災当局の被害集計、東部の浸水地区、チャオプラヤー川の放流量とあわせてまとめます。

出典・参考

  1. Bangkok Post「Floods delay condo launches in Bangkok」(2026年10月6日。Savills(Thailand)の7〜9月期の集計と見方)(2026-10-06 参照)
  2. Nation Thailand「DDPM reports 3.26m people hit by Thai floods on Oct 4」(2026年10月4日。防災減災局(DDPM)の同日6時時点の集計)(2026-10-06 参照)
  3. Nation Thailand「RID expects Bangkok defences to hold at 2,500m³/s on Oct 5」(2026年10月5日。王室灌漑局(RID)のチャオプラヤー・ダムの放流量と見通し)(2026-10-06 参照)
  4. Bangkok Post「Bangkok floods 2026: In brief」(2026年9月28日。被害の大きい地区、災害区域の指定、9月28〜29日の特別休日)(2026-10-06 参照)
  5. AP(ABC News 配信)「Thailand braces for more rain as death toll from recent flooding hits 31」(2026年10月5日。死者数、政府の復旧予算)(2026-10-06 参照)