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解説カンボジア

カンボジアの電気料金と、コンドの電気代の見方

執筆 編集部

集合住宅の冷房設備と配管を描いたイラスト
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カンボジアでは、電気料金を政府が決め、カンボジア電力庁(EAC)が料金の区分と額を公表しています。首都プノンペンなどで電気を売っているのは国営の電力公社 EDC です。ここでは EAC の2025年の年次資料(Salient Features 2025)の料金表から、家庭用と事業用の単価を見ます。

家庭用の料金

EDC が供給する低圧の家庭用の料金は、月の使用量で4つの区分に分かれています。

月の使用量単価(リエル/kWh)
1〜10kWh380
11〜50kWh480
51〜200kWh610
200kWh超730

出典:EAC「Salient Features 2025」第5章の料金表(EDC がプノンペン・タクマウの内外で供給する分)。2019〜2026年の欄で、380・480・610 は変わらず、200kWh超は2019年の740から2020年に730へ下がった後、2026年まで同じ額。

同じ表の2026年の欄も同じ額で、2026年の家庭用の料金は2025年から変わらない予定です。資料は、使用量の区分ごとに契約数を数えています。請求のときに、その月の使用量全体に一つの区分の単価がかかるのか、区分ごとに段階的にかかるのかは、この資料からは読み取れません。請求の計算方法は EDC に確かめてください。

EDC の家庭用の契約は2025年に135万件あり、そのうち月200kWhを超える区分が43万5,100件で、約32%を占めます(編集部の計算)。エアコンを毎日使う部屋は、200kWh超の区分に入りやすいと考えられます。

なお、地方の一部の地域(スバイリエンなど)には、650リエルなど別の単価が設けられています。

建物で受電するコンドの電気代

高層のコンドミニアムには、建物で変圧器を持ち、EDC から事業用の料金でまとめて電気を買う建物があります。EAC の料金表では、事業用の主な単価は次のとおりで、家庭用と違って米ドル建てです。

区分(EDC の供給)単価(米ドル/kWh)
中圧で受電する事業用0.1580
需要家の変圧器の低圧側で計量する事業用0.16432
供給者の変圧器の低圧側で計量する事業用0.17232

出典:EAC「Salient Features 2025」第5章。2026年の欄も同じ額。

建物がまとめて買った電気を各部屋に配る場合、部屋への請求の単価は建物(開発会社や管理組合)が決めます。単価に共用部分の電気代や設備の費用を含めているかどうかも建物ごとに違うため、EDC の家庭用の料金表と同じとは限りません。建物が部屋に請求するときの単価について、EAC の資料に定めは見当たらず、ほかの決まりがあるかは確認中です。

借り手は、家賃と電気代の合計で部屋を比べることがあります(プノンペンの借り手と賃貸の慣習)。電気の単価が高い建物では、同じ家賃でも借り手から見た負担が大きくなります。

買う前・貸す前に確かめること

確かめること聞く相手・見るもの
部屋ごとに EDC と契約するか、建物経由の請求か管理事務所、電気の請求書
建物経由なら、1kWhあたりの単価と、何の費用を含むか管理事務所の料金の案内
電気の請求書の名義と、未払いがないか直近の請求書、管理会社の証明(プノンペンの中古コンドの確かめ方)
借り手が払うか、家賃に含めるか賃貸契約書
停電のときの予備の発電機の有無と、その燃料費の負担管理事務所、管理費の内訳

日本から管理を任せる場合は、電気代の立て替えと精算を管理会社がするか、借り手が直接払うかを管理委託契約に書いておくと、精算書を読むときに迷いません(プノンペンの管理会社)。


料金は EAC の2025年版の年次資料に載った表によります。2025年の料金は、鉱業エネルギー省の「2025年の電気料金計画」の省令と EAC の決定で定められました。2027年以降の料金は変わることがあります。リエルと米ドルの換算は、受け取りや支払いの日のレートで変わります。

よくある質問

プノンペンのコンドの電気代は、EDC の料金表で計算できますか?

部屋ごとに EDC と契約している場合は、家庭用の料金表が目安になります。建物がまとめて受電し、各部屋に請求する場合は、建物が決めた単価で請求されるため、EDC の家庭用の料金表と一致するとは限りません。管理事務所に単価と請求の方法を聞いてください。

電気代は家賃に含めたほうがよいですか?

決まった形はありません。借り手が使った分を払う形と、家賃に含める形があります。含める場合は、エアコンを多く使う借り手だと所有者の負担が大きくなるため、上限を決めるなどの条件を契約書に書いておきます。

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補足情報

カンボジア電力庁(EAC)の2025年の年次資料では、電力公社 EDC が供給する家庭用の電気は、月の使用量で1kWhあたり380〜730リエルの4区分に分かれ、2026年も同じ料金の予定です。建物で受電するコンドは事業用の米ドル建ての単価になり、各部屋への請求の単価は建物ごとに決まります。

出典・参考

  1. Electricity Authority of Cambodia(カンボジア電力庁 EAC)「Salient Features of Power Development in the Kingdom of Cambodia」2025年版(英語、PDF)。第4章 需要家の区分別の契約数と販売電力量(2025年)、第5章 料金(2019〜2026年の区分別の料金、鉱業エネルギー省の省令 No.0275(2024年11月4日)・No.0343(2024年12月6日)と EAC の決定 No.008(2025年1月22日)による)(2026-10-13 参照)
  2. Electricité du Cambodge(カンボジア電力公社 EDC)(2026-10-13 参照)