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解説ハワイ

ハワイ不動産の買い方・売り方:エスクロー、売却時に先引きされる税金(FIRPTA)、為替、日本の税金

ハワイで物件を買うときは「エスクロー」という第三者がお金と書類を預かって進めます。売るときは、日本人など外国人の売主に対して売却代金の一部が税金分として先に差し引かれます(FIRPTAHARPTA)。流れ、費用、戻ってくるまでの期間、日本での申告をやさしく整理します。

執筆 編集部

買主から預かったお金・書類を、第三者のエスクローが条件確認後に売主へ渡す流れの概念図

買主 → 第三者(エスクロー) → 売主。お金・書類を預かり、条件を確認して受け渡します。

エスクローの役割を簡略化した概念図。実際の手続き・条件は地域や契約によって異なります / AI生成イラスト図を大きく見る ↗

この記事の読み方

先に、出てくる言葉をかんたんに説明します。

言葉ざっくりいうと
エスクロー売主と買主の間に入って、お金と書類を預かる第三者の会社。直接お金をやり取りしないための仕組み
インスペクション建物の検査。買う前に専門家に状態を見てもらうこと
源泉徴収(先引き)お金を受け取るときに、税金分を先に差し引かれること
FIRPTA(ファープタ)外国人が米国の不動産を売ったとき、売却代金の一部を税金分として先に差し引くアメリカ連邦のルール
HARPTA(ハープタ)同じ趣旨のハワイ州のルール

購入と売却の流れは公開情報にもとづく一般的な説明です。税金の部分は編集責任者がIRS(アメリカの税務署)、ハワイ州税務局、国税庁の情報と照らし合わせて確認しています。税理士による監修ではないので、実際の税額は専門家に確認してください。

買い方

流れ

  1. エージェント(不動産会社)を選ぶ:ハワイ州の免許を持つ会社を選びます。日本語で対応できる会社も多くあります。
  2. 買いたいと申し込む(オファー):値段と条件を売主に提示します。売主が了承すると売買契約になります。
  3. エスクローを開く:エスクロー会社が手付金・書類・残りのお金を預かります。買主と売主が直接お金をやり取りしないので、どちらも安心して進められます。
  4. 物件を調べる期間:建物の検査(インスペクション)、所有権に問題がないかの調査、コンドミニアムなら管理組合の書類確認をします。
  5. 引き渡し(クロージング):残りのお金を送金し、名義が登記で自分のものになります。エスクロー会社が費用を精算して終わりです。

費用の目安

項目目安補足
エスクロー手数料・所有権の保険物件価格の1%前後売主と買主で分けて払う慣行があります
登記・雑費数百〜数千ドル
固定資産税の日割り分引き渡し日で精算ハワイの固定資産税は比較的低めですが、住んでいない所有者には別の税率区分があります
管理費(コンドミニアム)毎月建物によって大きく違います。買う前に確認する項目です

ローンと送金

現地の銀行でローンを組む場合、外国人には頭金を3〜5割ほど求めることが一般的です。日本の銀行が、日本国内の不動産を担保にして海外の物件を買うお金を貸す商品もあります。送金は日本の銀行からの外国送金になり、「このお金はどこから来たのか」を説明する書類を求められます。

売り方

流れ

  1. エージェントと契約し、売り出す値段を決めます。
  2. 買いたい人からの購入の申し出(オファー)を受け、契約します。エスクローを開きます。
  3. 買主の検査やローン審査の期間を経て、引き渡しです。
  4. 売却代金から、エージェントの手数料(一般に5〜6%、売主が払う)と、税金の先引き分が差し引かれます。

税金の先引き:FIRPTA(連邦)と HARPTA(州)

日本に住んでいる人(アメリカから見ると外国人)がアメリカの不動産を売ると、買主は売却代金の一部を税金分として先に差し引き、アメリカの税務署に納めます。これが FIRPTA で、原則は**売却代金の15%**です。さらにハワイ州にも同じ趣旨の HARPTA があり、**売却代金の7.25%**が差し引かれます。

どちらも**「仮払い」**です。売った翌年にアメリカとハワイ州で確定申告をして、本当の税額(売って出たもうけに対する税金)との差額が戻ってきます。もうけが小さい、または損をした場合は大部分が戻りますが、戻るまでに数か月から1年ほどかかります。事前に「差し引く額を減らしてほしい」と申請する方法もあります。

日本での申告

日本に住んでいる人は、売って出たもうけを「譲渡所得」として日本でも申告します。計算は日本円に直して行い、買ったときと売ったときの為替レートの差も、もうけや損に含まれます。アメリカとハワイ州で確定した税金は、日本の税金から差し引ける可能性があります(外国税額控除)。このとき使うのは「先に引かれた金額」ではなく、「申告して確定した税額」です。

為替の考え方

ハワイの物件はドルで売買します。日本円で見た成績は「ドルでのもうけ・損」と「為替の差」の合計になります。円が安いときに買い、円が高いときに売ると、ドルではもうけていても円では損になることがあります。買ったときの為替レートを記録しておき、売るときに「ドルでいくら」「円でいくら」を分けて把握してください。

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よくある質問

FIRPTAで引かれたお金は戻ってきますか?

先に引かれるのは「仮払い」です。売った翌年にアメリカで確定申告をして、本当の税額との差額が戻ってきます。戻るまで数か月から1年ほどかかるので、その間はお金が使えない前提で計画してください。

日本人でもハワイの物件を買えますか?ローンは組めますか?

買えます。外国人だからという制限はありません。現地の銀行でローンを組む場合、頭金を3〜5割ほど求められることが一般的で、日本の住宅ローンのような条件ではありません。

出典・参考

  1. IRS: FIRPTA Withholding(2026-09-23 参照)
  2. State of Hawaii Department of Taxation: HARPTA(Form N-288)(2026-09-23 参照)
  3. 国税庁 タックスアンサー No.3560 居住者が海外の不動産を売却した場合の課税関係等(2026-09-23 参照)

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